ワーキングメモリーを鍛えるトレーニング
頭の回転の速さにはワーキングメモリーが大きく関わっていると言われます。
今回は、このワーキングメモリーを鍛える方法をいくつかご紹介します。
私が試してきた中でも効果のあったと思える物を選んでいますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次:
日常生活でワーキングメモリーを鍛える
常に頭のなかのホワイトボードに書き込みをして生活する事を心掛けてみてください。
・買い物メモを持たず全部覚えていく
・気になる単語、調べたいキーワードを思い浮かべた後、
10分ほど全く別の事(家事や仕事、音楽を聴くなど)をしてからまた思い出す
・その日にやりたい事(例えば休日なら 料理、掃除、知り合いに電話する、PCで調べ物をする、メールをチェックする)などをぜん頭の中で覚えておいて片づけていく
・料理、洗濯などいくつかの作業を同時進行でこなす
などで、いつでもワーキングメモリーのトレーニングができます。
アプリ、フリーソフトでワーキングメモリーを鍛える
ワーキングメモリーを鍛えるには、n-backと呼ばれる訓練が効果的です。
PCのフリーソフトでn-backをするならエムズメス(m-mess)がおすすめです
2-backまでは簡単ですが
3-backになると途端に難しくなるので
マス目の数や音の種類を減らしたり、インターバルを長くして慣れていってみてください。
一日5~10分くらいが目安です
スマホのアプリでは、タイトルそのままの n-backというアプリが使いやすかったです
有料のトレーニング
ワーキングメモリーを鍛えるためのネットサービスやスクールもあります。
【コグメド】
私が以前受講していたコグメドは
自宅のPCでワーキングメモリートレーニングができるソフト&トレーニングプログラムです。
トレーニング期間は5週間。
その間に専門のコーチと相談しながら徹底してワーキングメモリを鍛えるというコンセプトです。
コーチさんは毎週電話で指導してくれるし、丁寧に話を聞いてくださいました。
訓練終了後も続けることはできますが、当時はまだ料金が高く私は一回で終わりました。
トレーニングの成績はぐんぐん伸びていたので効果はあったと思います。
【Lumosity (ルモシティ)】
一時期ネットで頻繁に広告を見かけた脳トレコンテンツ。
ワーキングメモリーだけでなく、反射神経や推理力など総合的に鍛えると謳っていますが
本家アメリカでは科学的根拠がないとして罰金の支払いが命じられたとか。
効果のほどはわかりませんが、Lumosityのトレーニングは全体的に若い人向けのメニューに感じます。
PCでもタブレットでもスマホでもプレイできます。
スマホは無料アプリもありますよ。
→iPhone版
→Android版
【ゲームソフト『鬼トレ』】
ニンテンドー3DS用ソフト
『ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング』
東北大学加齢医学研究所の医学博士
脳科学者・ 川島隆太教授監修の脳トレソフト。
川島教授の脳トレソフトは他にもいくつかありますが
このソフトはワーキングメモリーを鍛えることに特化しています
いろいろな種類のトレーニングがあり、毎日川島教授から励ましの言葉があるので、続けていくのが苦になりません。
私は現在3か月近く毎日続けていますが、ランクが徐々に上がっていくのが気持ちよく未だに飽きません。
成績が伸び悩んだら攻略サイトを参考にしてもいいかもしれません
毎日全部のトレーニングをやると時間がかかってしまうので
言語的なものと視空間的なものから一つずつ選んでやるといいと思います
※Switchでも川島教授の脳トレソフトが発売されました!
こちらはワーキングメモリーだけでなく、脳の抑制力や記憶力などいろいろな脳力を鍛えることができます。
【パソコン用ソフト『脳力道場』】
たまにテレビに出てくる脳科学の第一人者
元北海道大学 澤口俊之教授監修のPC用ソフト。
飽きやすいコンテンツなので自分はあまり長続きしませんでしたが…
トレーニングも簡単で、小さいお子さんでも始めやすいです
全国のユーザーと成績を競うことができます。
体験コーナー と、一か月だけお試しのLite版もありますよ
⇒脳力道場 本サイト
ノルアドレナリンを増やす
ノルアドレナリンという脳内物質には、ワーキングメモリーを強化する作用があります。
ノルアドレナリンを増やすには、ノルアドレナリンの材料となるチロシンやフェニルアラニンのサプリを飲むのが一番手っ取り早いです。
日本ではチロシンのサプリは製造・販売していませんが、ネットショップでアメリカ製のサプリを買うことができます。
※どちらもただのアミノ酸なので体に害はありません。
チロシンは30分後くらいから、フェニルアラニンは時間を置いてじわじわ効果を発揮します
また、いくつかのADHD治療薬には、ノルアドレナリンを増やす強力な作用があります
→ADHDの人がドーパミンを増やすには?
(ノルアドレナリンはドーパミンが化学変化してできるので、ドーパミンを増やせばノルアドレナリンも増えます)
私もそうなのですが もしあなたがADHDか、それに近い傾向のある方なら
ドーパミン、ノルアドレナリン不足のせいで頭の回転が鈍くなっている可能性が高いです
そういった場合はADHD治療薬が特に効果を感じられると思います。
一般の方なら、ブプロピオンあたりが安くて処方箋なしで手に入るのでお勧めです
チロシンのサプリメントで効果がなかった方は、試してみてはいかがでしょうか。
→ブプロピオン服用体験
ADHD治療薬の入手法についてはこちらの記事を参照してください →海外のサプリや医薬品を安全に購入できるショップ
その他 参照記事:ワーキングメモリー障害を改善する方法
「言語的ワーキングメモリ」と「視覚的ワーキングメモリ」
ノーベル賞物理学者ファインマンの自伝「ご冗談でしょう、ファインマンさん」のエピソードで知られるように
短期記憶は
(音声・言語)的なものと(空間・映像)的なものに分けることができ、どちらが得意かは人によってちがいます。
ワーキングメモリトレーニングにも
「言語的ワーキングメモリ」を鍛えるものと
「視覚的ワーキングメモリ」を鍛えるものがあるので
どちらか一方に偏らず、バランスよくトレーニングを行うと効果的です。
※視覚だけでなく音声でもトレーニングできるPCフリーソフトはこちら
→n-back課題トレーニングソフト「エムズメス」
※川島教授の鬼トレやコグメドにも両方のトレーニングが入っています
以上がワーキングメモリーを鍛える主な方法になります。
今のところ、コグメド と 川島教授の鬼トレ の二つが トレーニングの内容も濃いし続けやすいので、どちらかをやっていけば間違いないです。
もしも現在、日常生活に困っているレベルなら
サプリメントか薬も併用していくことをお勧めします。
また、鍛えたワーキングメモリーを最大限まで発揮できるように脳のコンディションを整えておくことも重要です
脳の血流を良くするため充分な睡眠と運動、
ドーパミンを作るためタンパク質豊富な食事など健康的な生活を心がけてください
私もいろいろと実践してみましたが、
2か月ほど鍛えたところで、仕事でうっかりミスをする回数が減っていることに気づきました。
ワーキングメモリーのトレーニングは、すぐに効果が現れることはありません
(その代わり、一旦鍛えるとトレーニングを辞めても半年ほど持続してくれるそうです)。
一日10分だけでも生活習慣に取り入れて、効果が実感できるまで根気強く続けて行くことが肝心です!
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→頭の回転を速くするには?
→速聴トレーニングで頭の回転を速くする
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ワーキングメモリが低い人の特徴とは?
最後に、ワーキングメモリが低くなりがちな人の特徴を解説します。
・内向的な人
内気でおとなしいタイプの人は、ワーキングメモリが低いことが多いとされています。
あなたは、人と会うたびにエネルギーを消費してしまい、できれば一人で静かに過ごしたいと願っていませんか?
スーザン・ケイン著 内向型人間の時代(文庫版:内向型人間のすごい力)では、
「内向的な人間は
他人とのコミュニケーション、周りの雑音、慣れない環境などの外部からの刺激に敏感で、気をとられてしまうためワーキングメモリが発揮できない」
と説明されています。
これは生まれ持った性質なので変えることはできませんが、
職場では、なるべく静かで人に話しかけられない場所や時間帯をつくったり、シンプルで刺激の少ない環境を整えることで本来の力を発揮できるでしょう。
また、人と話すときには邪魔の入らないところで一対一で話すようにするといいですよ。
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・ADHDの人
落ち着きがなく カッとなりやすい、あるいは やる気が出ず いつもボーっとしているといった発達障害の一つADHDの患者さんは、ワーキングメモリが低く、忘れ物やケアレスミスを連発します。
これは脳を覚醒されるドーパミンの活性が低いためだと考えられます。
こちらも一生治ることはありませんが、ADHD治療薬やチロシンなどのサプリで一時的にワーキングメモリを向上させることができます。
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