ADHDでも受験はバッチリ!やる気勉強法。
ADHDのお子さんは高校、大学受験の際に非常に苦労しているケースが多いです。
なぜなら勉強をやる気がなかなか起きず、しかもやっと始められても集中が続かずすぐに他のことに気を取られてしまうからです。
そこで今回は、ADHDの会の皆様のお話しや自分の経験を踏まえ、ADHDでもしっかり勉強を続けられる方法について考えました。
また当記事ではADHDの子供を持つ親御さんと、ご本人、どちらが読んでも十分参考になるように書きましたので、ぜひ参考にしてください。
すぐに勉強をスタートできる環境づくり
ADHDの脳みそは強いやる気を出すのが難しいので、小さなやる気が出た時に、すぐ勉強を始められるようにスタンバイしておく必要があります。
まず、お子さんがいつもいる場所に勉強道具を用意しておきます。
いつもリビングにいるならそこに教科書の入ったかばんを置いておく。
いつも自室のベッドにいるなら、ベッドのすぐ横に机とイスを配置する。
最悪、ベッドに寝っころがったままでも教科書やプリントを読めるようにベッドから手の届くところに置いておくといいでしょう。
また、ADHDの特徴として 飽きっぽく一度にいろいろな事に手を出してしまう方が多いですが
部活、バイト、習い事、友達づきあい、恋人・・・とやるべきことが多ければ、それだけ悩みや心配事も増えて勉強が手につかなくなってしまいます。
本人のやる気を否定するのはよくないですが、やるべき事を絞ること・優先順位を付けることの重要性は自覚させたほうがいいでしょう。
そして、もしなにか悩んでいる様子なら、相談に乗ってあげてください。
集中力を途切れさせない工夫
ADHDは少しの事で注意がそれやすい傾向があります。
勉強を始めたら 気をそらさずじっとその場でいられるように、なるべく居心地のいい場所をつくることが大事です。
テレビの声が聞こえたり、すぐ家族に邪魔されるような所は良くありません。
机の上はきれいに片づけて、余計なものが目に入らないようにします。
本棚のスペースは勉強用、趣味用などに分けて、趣味の本はカーテンを引くなど視界に入らないようにします。
すわり心地のいい椅子や、座椅子、クッションなども惜しまずにいろいろ試してみましょう。
あるいは、図書館や学校の図書室に通うのも良いかもしれませんね。
また、部屋が散らかっていて教科書やプリントがなかなか出てこないのもやる気を下げる原因です。
クリアファイルなどを使ってプリント類を整理し、物を放りっぱなしにしないよう置き場所を決めておきましょう。
勉強を「イヤな事」にしない
これは4つのポイントの中でいちばん重要な事ですが
そもそもADHDのお子さんは、勉強を嫌っていることがほとんどです。
これは勉強が得意、苦手といった事ではなくて、「勉強=辛い事」という意識が植え付けられてしまってドーパミンが全く出ないのです。
過去の私もそうでしたが、勉強となると まるでうつ病になったときのように、どうしても体が動いてくれません。
もちろん勉強をしなければいけないことは分かっています。将来の自分の為という事もわかっています。でもいくら毎日叱られても、脅されても、叩かれても、ストレスで胃に穴が空こうが、どうしても勉強を始めることができないのです。
こうなってしまうといくら環境を整えても全くの無駄になってしまいます。
親御さんが一番に考えてあげたいのは、どうやって勉強を好きにさせるかです。
そのためには、プレッシャーをかけすぎないこと。
好きなことでも強制されると嫌いになってしまうのです。
東大生のほとんどは、親から「勉強しろ」と言われたことがない、と言います。
あくまで自主的なものでないと最高の力は発揮できないんです。
そして、たくさん褒めてあげてください。
勉強している姿をみたら褒める。
テストでいい点を取ったら褒める。それだけでなく、特にがんばったところを見つけて褒める。
そうして根気強く接していけば、徐々に、自主的に勉強を始めるようになるでしょう。
もうひと工夫
ここまで、やる気をだすコツを挙げてきましたが、そもそもADHDのの根本的な原因は やる気・集中力ホルモンであるドーパミンの不足です。
ドーパミンをしっかり分泌させるために、普段から十分な睡眠、タンパク質をしっかり摂ること、ストレスを減らすことが大事。それでも足りない場合はチロシンのサプリも有効です。
それから
これはあくまでお子さんが自主的にやるとよい事ですが、
毎日の課題を決めておいて、達成できた日はカレンダーに丸を付けていくと 小さな成功体験の積み重ねで自信がついてドーパミンを分泌させることができます。
※ハードルはとにかく低く!がモチベーションを保つ秘訣です。最初は「毎日5分間机に着く」くらいの課題でいいかもしれません。
さいごに
以上、ADHDでもしっかり勉強を続けられる方法をご紹介しました。
・いつも近くに勉強道具を用意しておく
・居心地のいい場所を作る
・勉強のキライをなくす
・ドーパミンをしっかり出す
これらの環境を整えていけば、いつのまにか毎日しっかり勉強ができるようになっているはず。
ADD・ADHDで苦労されていることも多いかと思いますが、負けずに自分の人生を切り開いていきましょう!
それではまた別の記事で。
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