運動するとADHDの症状が改善される!


「スポーツやジョギングでADHDの症状が改善する」という話をときどきニュースで聞きます。
本当に、運動することがADHDの改善につながるのでしょうか?
情報を集めてみました。

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「ADHDは運動で改善される。」 大学の研究結果

2012年、ミシガン州立大学のアラン・スミス教授はADHDの改善に関するある研究を行いました。

8~10歳の子供たち(ADHDの子供も含む)に20分間ウォーキングをさせた後、
読解力と算数のテスト、注意力を試されるゲームをやらせたところ、事前に運動をしなかった場合に比べどれも良い成績を出しました。
しかも、被験者の中でもADHDの症状を持つ子どもは、健常な子どもよりもはるかに脳機能の向上が見られたのです。

このことから、短時間の運動を毎日行うことで 注意欠陥・多動性障害(ADHD)が改善すると考えられます。

また、ブラジルのモジ・ダス・クルーゼス大学とサンパウロカトリック大学の合同研究では
ADHDの症状を持つ子どもが
5分間のランニングの後、集中力や論理的思考力が問われるゲームを行ったところ
運動をしなかった場合より35%ほど良い結果をもたらしたとのこと。

この研究では、短時間の激しい運動がADHDの子どもの注意力や集中力を向上させることができると結論づけられました。
(→運動がADHDの子どもの注意力や集中力を向上させることが判明)

 

スポーツの効果を実感した子供の例

ネットでも、スポーツによって子供のADHDの症状が改善されたとの声がたくさん見つかりました。
その一部を紹介します。

 

少年クラブのサッカーでADHDが改善された

”息子は多動もあるので、充分に体を動かせていないときはイライラしたり、体がソワソワしたりします。
週3で各2時間くらいサッカーをしていますが、雨でグラウンドが使えないときなどは落ち着きがなくなります。

うちの息子の場合、体を動かした方が学習の集中力も増すんです。”

ADHD(不注意優勢型)に見られる特徴は運動で軽減されますか?

 

空手の稽古によってADHDの改善が実感された

”稽古が終わって帰宅するのは20時ごろ。
普通は疲れているはずですが、なぜか頭がすっきりして、いつもより宿題や用事がはかどるのです。

普段は学校から家に帰るとぐだぐだして、中々宿題に手をつけられず、宿題の提出をしない常習犯でした。
翌日の時間割の用意も出来ず、忘れ物の常習犯でした。

しかし空手の稽古で体を動かして帰宅した後は、集中力が高まりました。
宿題に手がつけやすく、気が散りにくい実感がありました。”

ただし、集中力が持つのは運動後2時間くらいだったとのこと。
効果の持続は期待できないのでしょうか・・?

 

有酸素運動で大人のADHDも改善される!

脳科学の権威が執筆し、今話題になっている
脳を鍛えるには運動しかない!」という本にも、ADHDの改善法について書かれています。

この本の内容は
有酸素運動をすることにより、加齢による脳機能の低下、学習の効率、うつ、依存症、が改善する!
といったものです。

この本自体はADHDに絞って書かれたものではありませんが、
著者のジョン J. レイティ(John Ratey)は著名なADHD研究者でもあり、「ADHDは大人になってからも続く」ということを証明した人物だそうです。
科学的研究による様々なデータが示されているので説得力がありました。

 

「運動によってADHDを改善する」という章に書いてある、ADHDに対して最も有効な運動は、

週に5日(できれば毎日)、有酸素運動を20~30分続ける
というものです。

有酸素運動は、瞬発力ではなく持久力を必要とし長時間続けられる運動(ジョギング・エアロバイクなど)です。
特に、息があがるかどうかの、無酸素運動ギリギリの有酸素運動によって脳内のドーパミン・アドレナリンの量が増え、ADHDの症状が改善されるそう。

本の中では、一定期間続けることの重要さも強調されていました。

またADHDの場合、有酸素運動に加えて、武術や、ダンス、エアロビクスなど
「体の動きに対して集中力を働かせるエクササイズ」が不注意の改善につながるとのことです。

 

ジョギングで効果を実感した大人の例

「ジョギングをはじめて以来、集中力が驚くほど上がった。」
「仕事をしていて、気が付いたらいつの間にか6時間経っていた。」

など、ジョギング・ランニングでADHDの症状が改善されたとの声は多いです。

 

通勤時の早歩きで不注意が改善された




こちらのブログでは、通勤時の早歩きで頭が冴えるようになり、仕事のミスが減ったという体験を漫画に描いていらっしゃいます。
ADHDがなぜが軽減したお話

不注意に悩まされている方にとって希望のみえるお話ですね。

 

うつ病にも効果があるかも

自治医科大学の研究班から、引きこもりで入院した20歳男性が3か月のジョギングで改善した例が報告されたとのこと。

社会不安障害と軽度の精神遅滞と診断され、入院した彼は
医師の勧めにより 週に3回、病院の周りを30分ジョギングする運動療法が始められました。
ジョギングを始めて3か月ほどで社会不安、自信欠如などの改善が見られ
脳の血流を測定する検査では、両側側頭葉の血流が増加していました。
入院144日でめでたく退院となり、工場で働き始めたとのこと。

引きこもりの20歳男性がジョギングで脳の血流を改善させた結果

ADHDは二次障害としてうつ病を併発することもあるので、この報告は大変興味深いですね。

 

ネットでの声

ネットの2ちゃんねるでも、ランニングやエアロバイクなどの驚くほどの効果があがっています。

ランニングと音読やってたらコミュ症治ったwwwwwwwwww
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1434819023/

ADHDとコミュ症を自力で克服しつつあるから方法語ってく
http://news.2chblog.jp/archives/51872535.html

ADHDは飽きやすいので、いろんなコースをジョギングしたり、
同じことばかりではなくいろいろな運動を試すと長続きするかもしれませんね。

 

運動でADHDが改善される理由は?

どうして運動でADHDが改善されるのかについてまとめました。

 

ドーパミンが放出される!

運動によって気分が高揚し認知能力が高まるのは、脳内にテストステロンやドーパミンが放出されるからで、これはADHDの治療薬として投与されているコンサータと同様のメカニズムだと考えられます。
「頭の良くなる薬」ADHD治療薬コンサータとは?

 

脳に酸素が供給される!

高負荷の有酸素運動をすると酸素供給量が増えて注意力が活性化します。
とくにランニングやサイクリング大腿四頭筋を刺激するほど活性化されるそうです。

 

スポーツは脳を鍛える!

体を動かすときは、脳の高範囲を使っているそうです。
また、咄嗟の判断が求められるテニスやらサッカーなどは脳を鍛える効果が高いようです。

 

脳の血流が改善される!

運動によって脈拍が早まり、脳の血流が増加することで、脳の機能が活性化します。

 

こういった理由により、脳の前頭葉の能力が向上し
ADHDの「不注意」「多動性」「衝動性」が改善されると考えられます。

 

体を動かすことはADHDの症状だけでなく、健康にもよいので一石二鳥ですね。

今日からさっそく、運動をしてみましょう。
めんどくさがりの方なら
気負わず長続きするように、まずはベッドで踏み台昇降から始めてみてはいかがでしょうか(^_^)

 

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