ワーキングメモリーとは?


ワーキングメモリー(作業記憶)とは、
作業をしながら、ものごとを一時的に頭に留めておく機能の事です。

例えば
スーパーで買い物をする時
「今カゴに入れてるのは全部で千円くらい」とか
「あとは大根と卵を買わないといけないな」とか
そんなことを頭に入れたまま、買い物を続けますよね。

こうやって、
何か作業をしながら
ちゃんと物を覚えておく機能のことを
ワーキングメモリーと呼ばれています。

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ワーキングメモリーは

買い物をするとき、
人と話すとき、
本を読むとき、
スポーツをするとき、

日常生活でいつも使っている大切な機能ですが
人によって容量に差があり
また齢をとるにつれだんだん衰えてしまうと言われています。

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ワーキングメモリーの機能が弱ると、どんなことが起こるのでしょうか?

 

ワーキングメモリーが弱いと

部屋に入った瞬間、
「あれ、何しにここに来たんだっけ?」
と思ったことはありませんか?

これは、ワーキングメモリーが上手く働かなかったために起きたのです。

あなたが部屋に来るまでに、
他の考え事をしていたり
誰かに話しかけらて気を取られているうちに

用事を覚えておくことができずに頭から消えてしまったのです。

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ほかには、誰かとおしゃべりしているとき
だんだん話がそれてしまって、
「あれ?もともとは何の話をしてたんだっけ?」
というのもよくあることですね。
こういったかわいいことなら笑ってすみますが、
ワーキングメモリーの働きがさらに弱ってくると

忘れ物をよくするようになったり
他の事に気を取られて仕事が進まなかったり
うっかりミスが多くなって怪我をしたり

日常生活に支障をきたすようになってしまいます。

 

そうならないために、
少しでも兆候を感じたら
脳トレで脳を鍛えて
ワーキングメモリーが衰えないようにする必要があります

脳科学者の澤口教授の研究では
ワーキングメモリーはトレーニングで改善できるとされていて
今では社会人やお年寄り、受験生まで様々な人が
ワーキングメモリートレーニングをしています。

関連記事⇒ ワーキングメモリーを鍛えるトレーニング

 

 

ワーキングメモリーが強いと

ワーキングメモリーの容量が大きければ、
いくつかの事を同時にこなせるようになります。

料理をするとき、
鍋にお湯を沸かしている間に野菜を切ったり
煮物を煮込みながらテーブルにお皿を出したり

つまり、段取りと作業効率がよくなるのです

脳が鍛えられている人なら、
同時に翌日の仕込みや洗濯なんかも
一気に進めていくかもしれませんね。

人と話すとき、
今までの会話を覚ておきながら
聞いたり喋ったり返事を考えたりすることは
脳にとっては大変な作業です。

ですが
ワーキングメモリーが大きい人なら
スムーズに話を理解して、すぐに面白い切り返しができる、頭のいい人として見られるでしょう。
頭の良さにも、
記憶力がいいとか人生経験豊富とか いろいろな面があると思いますが
やはり「頭の回転の速さ」が一番実感を受ける部分ではないでしょうか。

瞬時の判断が求められるスポーツ選手や救急隊員なども
ワーキングメモリーの訓練をする人が増えているようです

ワーキングメモリーを鍛えるトレーニング

 

脳とワーキングメモリー

ワーキングメモリーの機能は大脳皮質(特に前頭葉)の活動によりもたらされますが

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この部位は、後天的に鍛えることができる部分なのです!
ワーキングメモリートレーニングを続けることで
大脳皮質の体積が増え、
ドーパミン受容体の密度が大きくなり
ワーキングメモリー機能が向上することがわかっています

 

ADHDとワーキングメモリー

脳化学物質であるドーパミン
やる気や快感を引き起こすだけでなく
ワーキングメモリーが機能するためにも欠かせない存在です。

ADD(注意欠陥障害)・ADHD(注意欠陥・多動性障害)は
ドーパミンの分泌量が少ないか
あるいはドーパミンを受け取る、脳のドーパミン受容体の密度が小さいなどの理由で
ドーパミンが充分に機能しないことによる障害だと考えられています。

なので当然ワーキングメモリー機能も弱く、
忘れ物をしたり、ケアレスミスをしたり、人の話が聴けなかったりと
日常生活にも仕事にも不便を感じる方が多いのです

ただし、ADD/ADHD患者でもワーキングメモリートレーニングで
症状を改善することができることが証明されています

ADHD治療薬と併用することにより、
不自由のない生活を送ることができている人はたくさんいるので
ぜひ希望を捨てず改善法を試してみてください。

ADHDによる不注意を改善する薬

 

またADHDの方は
本来のワーキングメモリの容量自体が十分であっても
注意欠陥により、情報の整理や引き出しが上手くできずに
結果的にワーキングメモリ機能を使いこなすことができない場合があると考えられています。

 

例えば、N-backのようなワーキングメモリを使うゲームでは成績が良くても、

実生活の中では
様々な感情に邪魔されたり
他の情報(視覚や周りの会話、頭の中で鳴る音楽や考え事)に気を取られ、
ワーキングメモリ(短期記憶)が上手く発揮できずミスしてしまうといったことが考えられます。

つまりADHDの方は注意力の欠如のため、入ってくる情報の取捨選択ができず、常に頭がごちゃごちゃしている状態なのです。

 

この場合には、一般的なワーキングメモリトレーニングだけでなく、注意力の改善が優先課題になります。

注意力改善についてはチロシンの服用などが有効です
詳しくはこちらの記事を参照してください。

ADD・ADHDの不注意を改善するには

ADHDによる不注意を改善する薬

 

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