発達障害とワーキングメモリー
見た目ではわかりませんが、
ワーキングメモリ機能に障害を
抱える方は意外にたくさんいらっしゃいます。
特に、ADHDや自閉症など発達障害の方はほとんどの場合、
ワーキングメモリがうまく機能してません。
※ワーキングメモリを改善したい方は
日頃からのトレーニングをおすすめします。
今回は、
ADHD・自閉症それぞれのワーキングメモリ不足の原因と対策について解説します。
ADHDとワーキングメモリ
ADHDの方は
本来のワーキングメモリの容量自体は普通でも
注意欠陥により、情報の整理や引き出しが上手くできずに
結果的にワーキングメモリ機能を使いこなすことができないと考えられています。
例えば、N-backのようなワーキングメモリを使うゲームでは成績が良くても、
実生活の中では
様々な感情に邪魔されたり
他の情報(視覚や周りの会話、頭の中で鳴る音楽や考え事)に気を取られ、
ワーキングメモリ(短期記憶)が上手く発揮できずミスしてしまうといったことが考えられます。
つまりADHDの方は注意力の欠如のため、入ってくる情報の取捨選択ができず、常に頭がごちゃごちゃしている状態なのです。
この場合には、一般的なワーキングメモリトレーニングだけでなく、注意力の改善が優先課題になります。
注意力改善についてはチロシンの服用などが有効です
詳しくはこちらの記事を参照してください。
自閉症とワーキングメモリ
自閉症の方がワーキングメモリ機能が低いとされているのは
情報変換が苦手であるためと考えられています。
例えば、文章(注意書きなど)を読んで覚えておく際、
音読したり意味を理解したりではなく
文字を形や映像としてそのまま覚えておく
数字は、数値の意味づけ、理解やゴロ合わせなどせず 数字のまま
音は音のまま
まるっと受け止めてしまうようです
こうなると
関連付けが弱く、非常に効率の悪い覚え方になってしまい
当然、物を覚えておくことは苦手になってしまいます。
これに関してははっきりとした改善法はわかっていません。
自閉症の子供が、実生活の中で支障のないよう
ワーキングメモリを機能させるには
ミスをするごとに、周囲の大人がしっかり話しを聞いてあげて
・どういった考えで行動したのか
・うまくできる人との違いはどこだったのか
一つ一つ原因を確かめて対策していくことが重要です。
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