ADD・ADHDはどのくらいの確率で遺伝する?
ADD・ADHDとなる原因には、先天的なものと
頭部にダメージを受けるなど後天的なものがありますが、
ほとんどの方は先天的なものだそうです。
先天的なADHDにおいて、
両親からの遺伝的要因は存在するのでしょうか?
ADD・ADHDは遺伝するのか?
2010年、イギリス・カーディフ大学のアニタ・ターパル(Anita Thapar)教授により
ADHDに関係している遺伝子が発見されました。
⇒ADHD、遺伝子要因説を支持する発見 英ランセット誌
現在、ADHDの要因となりうる遺伝子が20個ほど見つかっています
しかし、これらの遺伝子が子どもに受け継がれたといって、かならずADHDとなるわけではありません。
ADHD自体が遺伝するのではなく
ドーパミン受容体のタイプや
前頭前野と腹側線条体のつくりなど、
あくまで
「ADD・ADHDの症状が現れやすい器質」
が遺伝するということです。
ADHDが遺伝する確率は?
母親がADHDだった場合、子供がADHDである確率は15~20%、
父親がADHDだった場合、子供がADHDである確率は25~35%、
両親がどちらもADHDだった場合、子供がADHDである確率は20~54%という研究結果が報告されています。
さらに、親が高齢であるほど、子供がADHDである割合は高くなります。
これは父親・母親のどちらも高齢であった場合だけでなく、どちらかが高齢の場合にも言えることです。
特に低体重で産まれた子供はADHDの有病率も高めることが知られており
2500グラム未満の低体重児ではADHDの発生リスクは1.5倍、
1500グラム以下では2.1倍にまで高まってしまいます。
お子さんに特性が表れ始めたら
たとえ、お子さんがADD・ADHDの症状が現れやすい器質を持っていたとしても、
幼い頃からのトレーニングや生活習慣により
多動やものぐさ、段取りの悪さなどの好ましくない症状を抑えることは可能です。
⇒発達障害児(自閉症、ADHD、学習障害)にワーキングメモリトレーニングは有効か?
まずは親御さん自身が、地道に頑張ろうとする姿勢、自分を律しようとする姿勢をお手本として見せてあげることが大切です。
そしてお子さんとのこまめな対話により
なぜ、こうしたのか?
何が原因で、こうできなかったのか?
このときどう考えていて、どんな気持ちだったか?
を、お子さんと相談しながら対策を考えることで
症状が緩和されてゆく傾向があるようです。
※私が参加しているADHDのオフ会・相談会などで
ADHDのお子さんを持つ親御さんたちから大変評判の良かった教材があるのでご紹介します↓
アスペルガー・ADHD・発達障害改善プログラム
(アフィリエイト等ではありませんのでご安心ください)
こちらは本来、発達障害に悩む大人向けの教材ですが
子供のADHDに対する対処法も詳しく書かれています
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