発達障害児にワーキングメモリートレーニングは有効か?


先日、ADHDの遺伝について調べていた時
元 北海道大学教授の脳科学者 澤口俊之さんのブログにたどり着きました。

澤口教授のオフィシャルブログ

澤口教授は自閉症やADHDの子供を救う「脳育成学・脳教育学」の活動を進めていると聞いたことがあったのですが
ブログをみていると、お金儲けや売名ではなく真剣に子供と向き合いながら研究をしていることが伝わってきました。

一部の親御さんからの穿った見方でトンデモ脳科学者などといわれることもありますが、少なくともHQトレーニングに関してはしっかりとした検証がされていて
私が子供の頃にこういったトレーニングを受けさせてもらえたならと、悔しくなるくらいの充実した取り組みです

ただ、澤口教授によるとトレーニングによって発達障害の改善ができるのは8歳までで、それ以降に大きく脳を発達させることは難しいそうです。

お子さんが先天的な発達障害を持っていても、なるべく早いうちから苦手な事を把握して、小児科医や専門家の指導のもと訓練を受ければ症状が改善するかもしれません。
ぜひ親御さんがすぐにトレーニングを受けさせてあげてほしいと思い、今回の記事を書きました。

発達障害の子供の多くは
知能検査(IQテスト)では問題のないスコアをとるそうです。

しかし
授業態度や対人スキルに問題があったり、
学校でも成績はふるわないことから
ワーキングメモリー能力の重要性が教育者・医者などの間で再認識されています。

今回の記事は、発達障害のなかでも

LD(学習障害)

ASD(自閉症スぺクトラム障害)

ADD・ADHD(注意欠陥・多動性障害)

の3つについてそれぞれ書かせていただきました。

 

LD(学習障害)とワーキングメモリー

 

全般的な発達に遅れはないけれど、読み書き、計算などの一部だけができない学習障害。
症状もさまざまですし、はっきりとした原因はわかっていませんが
ワーキングメモリーに問題を抱える子供の割合は多いようですね。

その中でも読み書きの習得に問題のある子供の場合、
聴覚的なワーキングメモリーが特に弱いために文章の理解が困難なケースがあります
この場合はワーキングメモリートレーニングが有効です

一方で文字を図形として認識してしまうタイプのディスレクシア(難読症)ではワーキングメモリートレーニングの効果は期待できないかもしれません。
ただしこういった症状を持つ人は空間的なイメージ力が高くて
科学、芸術、政治なんかの分野で活躍することも多いそうです
(スティーヴン・スピルバーグ、ジョン・レノン、トーマス・エジソン、レオナルド・ダヴィンチなど)

字はうまく読めなくても、学習の仕方によっては秀才になるかもしれません
天才たちは学校がきらいだった

 

ASD(自閉症スぺクトラム障害)とワーキングメモリー

 

人の心に興味が薄く、また自分のルールを大切にするなどの特徴がある
自閉症やアスペルガー。

アスペルガーは超男性脳の症状だと言う説にとても説得力を感じます
アスペルガーは「超男性脳」の症状? 接し方について

 

ASDはワーキングメモリー容量が小さいと言われることもありますが
実際には、健常者と違いはないのではとの見方がされています。

ASD患者さんは情報の取捨選択が苦手で何でもそのまま取り込んでしまうため
容量がパンクしてしてしまうのではないでしょうか。

実際ASDの子供がルールの説明を受けた上でワーキングメモリトレーニングをしてみると、
特に問題なく好成績を出したそうです。
でも家庭では、手洗いうがいもこなせない。宿題もお絵かきもすぐ途中で他の事を始めて忘れてしまうのです。

それでは、ASDの子供がトレーニングをしても何の効果もないのか?と思いましたが
澤口教授によれば

ワーキングメモリートレーニングをすることによって
他の脳機能も向上させることができる。

トレーニングによってどんな(発達障害の)障害児でも改善できる。

とのことなので、トレーニングを試す価値はあるでしょう。

澤口教授のHP
http://toshi-sawaguchi.life.coocan.jp/

 

ちなみにASD患者さんは聴覚的なワーキングメモリーが弱く
視覚的なワーキングメモリーが強い場合が多いので
トレーニングの際には聴覚的なワーキングメモリーを優先的に鍛えるといいかもしれません。

 

ADD(注意欠陥障害)・ADHD(注意欠陥・多動性障害)とワーキングメモリー

 

不注意や気力のなさ、落ち着きのなさなどが現れるADD・ADHD。

ADD・ADHDは、大脳皮質のドーパミンの量またはドーパミン受容体の数が少ないなど何らかの理由で
ドーパミンが充分に働かないことによる障害だと考えられています。

大脳皮質がドーパミン不足になると、気力が湧きにくいし
ワーキングメモリー機能も弱くなってしまいます

そんなADD・ADHDの症状には、ワーキングメモリトレーニングが最適です。

トレーニングによってワーキングメモリーが強くなれば
不注意が改善し、忘れ物やケアレスミスが減り、集中が途切れることなく人の話を聞くことができると期待されます

また、トレーニングによりドーパミン受容体の密度が増せば、
やる気がでたり、多動を抑えられる可能性もあります。

ADD・ADHDの子供はコンサータやストラテラといったADHD治療薬を処方されることが多いですが、
これらは松葉杖のようなもので、対人関係や学力低下などの状況を改善するまでの対処療法的に使うという考え方が主流のようです。

飲まなければ元に戻ってしまうので一生飲み続ける方もいますが、だんだん耐性が付くので思うようには使えません。
なので幼いうちに、トレーニングでの改善を試してあげてください。

[参照]
4~7歳の子供向け:
澤口式育脳法教材
http://toshi-sawaguchi.life.coocan.jp/hni/sawaguchi_ikunou.pdf

8歳~成人(高齢者含む)向け:
澤口俊之監修 PC用脳トレソフト
脳力道場

 

ADD・ADHDのお子さんが、やがて高校生や大学生になってアルバイトを始めるかもしれません。
でもレジ打ち、飲食店のホールやキッチン、ステージの設営などありふれたアルバイトは、どれもマルチタスクを必要とするものばかり。
ワーキングメモリの弱い人にはとても厳しい職場になるかもしれません。
かといってこういった経験を経ずに会社に入っても、最初は打ちのめされるでしょう。

どうか、親御さんが目をかけて、支えてあげてください。

 

 

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